まるもえ西洋占星術における個人チャートの読解法。ホロスコープ例

【まるもえ西洋占星術における個人チャートの読解法。ホロスコープ例】

 

実際の西洋占星術のセッションをする際のチャートの読み進め方は占星術師ごとにセオリーがあります。
まるもえのセッションは基本予約の際にチャート作成のデータ(出生情報)を頂きカルテを作成して行なっております。
本日はセッション前に作成するネイタルチャートのカルテを想定して、まるもえ自身のホロスコープ分析を書きたいと思います。占星術をお勉強されているかたや、現役の方のご参考になれば幸いです。

 

60min程度のセッションの場合は初回の場合、天体のバランスなど基本的な部分に加えて象徴的なアスペクト(相)を時間軸に合わせて4~5要素用いた対話を行います。また、その要素から本人の妨げ(ハートの絡み)になっている回路や、逆に強みとなっている回路(育っている星)を対話を通しつつ洗い出していきます。この、ハートの絡みと育っている星の二要素が個人を形成しているということに着目して、その起因となる出来事や感情をほどきます。

 

まるもえの占星術セッションの目的は過去からの文脈の「ハートの絡み」開放していくこと、「育っている星」を自覚すること、この二要素からステキな未来を一緒に考える対話することなのです。

 

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ここからは自分ごとですが、私をクライアントMとして書いていきます。
上記がホロスコープとなります。

 

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  • 天体のバランス

クライアントMは7~10室に内天体が集中していることが伺えます。また、同様に4室に3天体が集中しています(うち天王星逆行)、2室の冥王星も逆行。このことから10中8天体がMC側に向いており且つDSC側に天体が偏っていることが伺えます。
対人に対して外向型、他者中心思考(パブリック)型の性質が伺えます。
また内天体が全てMC側ということから自然な性質として外向型(社会)に向くように形成されており、IC側の3天体がトランスサタニアンおよび土星なことから、クライアントMの内向性は外的要因として人格形成やスキルなどに係わっていたことも伺えます。

 

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  • 太陽の状態

クライアントMの太陽はおひつじ座22°、金星24°とのコンジャクションから華やかであったり目立ちやすい印象を受けます。金星は品位が傷つく場にありかつ太陽のコンジャクションしており、若干過剰な少女的さや姫様のような女性性を持っています。またおひつじ座の支配天体の火星はふたご座にあり太陽とセキスタイルを組んでますので、勇敢かつ男性性の強い一面や、なおかつ情報やコミュニケーションに対しての反応速度が活動的である傾向にあります。女性としては、コントラストが強い女性性と男性性の二面性を持っていることが伺えますが、7室に太陽、金星、水星があることや、調和的なテンションのため対人に非常に明るい性質や印象を与える性質となるでしょう。また配偶者やパートナーによってその性質が強く強化される部分が強いためその点もセッションのポイントとなります。

 

  • 月の状態

調和的なテンションを持つ太陽に対して、クライアントMの月(心)の状態は非常に強いテンションに晒されています。かに座14°の月は本人が情緒的な安定を非常に望むことを指します。しかしその月に対して非常にタイトに土星海王星オポジションの関係をとっています。4室の土星海王星山羊座でコンジャクションしておりますので「(内)社会的な抑圧」「現実的思考」を意味し、月は10室にあることから本人にとって、社会的立場を安定させることということが強い欲求であり非常に強いテンションであると予測されます。このテンションに対する本人の状態や向き合い方がセッションのポイントです。また月、土星冥王星のサインと支配星が一致するのでこの性質はかなり強烈な個性であり、強みとなる要素と取れます。

土星オポジションは男性的な性質で、強い感情の封鎖を指し、海王星オポジションは女性的な性質で、精神の過敏さや神経質さを表します。ここでも相反するような二面性が重なります。月は幼少期を指すため、おそらく幼少期の経験からこの性質は非常に現実思考でドライな一面や、感情を出さない一面に育っているもしくは、育っていない状態では蓋をされた抑圧的感情である可能性を指します。これは本人の対話のなかの精神状況から判断して掘り下げることにします。

しかしながらこの関係に2室のさそり座の冥王星が月にトライン、海王星土星セキスタイルを組んでいることから、その抑圧に対する脅威の回復力を持つ精神力やストイックさを補助的に持つことが伺えます。その精神力は”自己価値”や”財”を表す2室にあることから仕事上において起動する回復力となりますし、月は10室なので上記の性質を生かした職種においては、情緒的安定へのモチベーションがかなり高く働くことが分ります。

 

  • 月と太陽のバランス

クライアントMにおいては月と太陽がスクエアでないものの、決して調和的ではない性質を持ち合わせています。二つの性質のすりあわせが自己実現において大きなエンジンになるカギであり、一方で障害にもなりやすいと予測されます。特に月のテンションが大きいためこの要素の育ち具合がミソとなってくるでしょう。交差点MPは双子座11°付近となるので9室の木星や火星の傾向にも注目する必要があります。9室は海外・国際関係のハウスです。

 

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  • 土星、ノード軸の状態、MCIC軸の状態

クライアントMは4室(家族)に多くの強いテンションを持つことから、その原因を探るためにノードと土星の状態を観察します。土星に対しては前述の通り。IC軸SAはおそらく1歳ごろに天王星とコンジャクションしていますので、ここにおいて家族関係が大きく変わったと予想されます。ノード軸とこの天王星セキスタイルを組んでいることから、内的にはポジティブな変化であったことや、家庭環境がユニークだったことも予想されます。しかしASCと天王星のスクエアから、この変化は本人にとっての自覚的または自己表現にとっては働きかけない存在だったと予想されます。同時に土星に対してもSA海王星が同時期にかかることからこの変化は本人の月にとって非常に大きな影響であることは間違いありません。またノード軸は9室(海外、移動)メジャーアスペクトをほかに持たない木星とスクエアを組むことからテンションを伺うことが出来ます。この点も大きなポイントとなります。


以上の5要素から、本人のセッションのポイントが導き出されます。

 

クライアントMは社会面にかなり外向的かつ他者中心思考(パブリック)型の性質を持った人物像です。

 

  1. その欲求やモチベーションは職業的な社会的自己実現にかなり比重を置いていること
  2. 現在の自分の自己実現におけるに二つの性質のスムーズさに着目した洗い出し(太陽の二面性、月の二面性のすり合わせ)
  3. パートナーになる場所に多く星を持つためその兼ね合い
  4. 家族面での自己形成の振り返り

という観点に絞れていきます。


このような感じで、わたしはクライアントさんのセッションの内容にカルテを制作しながらアタリをつけていきます。
これは船の上の魚群探知機でクライアントさんの中に広がる海をながめているようなもので、セッションで出てくる情報や方向性で深まっていく方向は人それぞれ変わっていきますが、その対話の中の方向に向かって一緒にでダイビングしていきます。

 

 

いかがでしたでしょうか?
さらにトランジット天体の要素も含んだセッションとなると、この倍以上の情報処理を行います。情報過多気味なのですが、それが西洋占星術の醍醐味でもあります。こればっかりは向き不向きなのですが、まるもえはクライアントさんの情報処理に実はかなり喜びを覚えてしまっていたりするのですよ。
どこにお魚が居るかなと想像すると、お会いすることが楽しみになります。マニアック気質なのは性ってやつですかね。


ちなみに、実は太陽の位置を見てわかるようにまるもえは明日が誕生日です🌟。また、トランジットの読みに関しては別の機会に記事を書きますね!


そして5月末より、まるもえの西洋占星術のワークショップ型講座がはじまります。この講座では、はじめて西洋占星術に触れる方向けに生活に活かせるようなワークシートを使用したポップで親しみやすい講座を開催します。

 

ぜひぜひお問い合わせくださいませ~

本日はこのあたりで~

 

 

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